Universal filter取扱説明書

 周波数cut off型のlow-pass, high-pass band-pass, band-eliminate-passフィルタに、非整数階微積分に当たる数列によるlow-passおよびhigh-passフィルタの計6種類のフィルタを装備した、減算型シンセシス用(倍音カット専門)フィルタです。任意の周波数のLFOを掛けることも可能です。

 周波数が時間変化するカッティングが可能なので、楽曲を彩るダイナミックな音の演出をお手伝いします。





 画面上の各機能についての説明です。尚、フィルタやLFOの意味については、ウェブ検索などで調べてください。ここでは、ソフトウェアの動作説明に話を限らせていただきます。ご了承ください。
・①;スペクトログラム(左またはモノラル)
 ②;スペクトログラム(ステレオの場合のみ、右)
 波形のスペクトログラム(含まれる周波数成分を視覚化したもの)が表示されます。明るいほど成分の振幅が大きいことを示します。
 左クリック;マウスポインタの位置の周波数が画面上部に表示されます。
 右クリック;マウスポインタの位置での時間位置が画面上部に表示されます。

・③;メニュー画面
 数値上で左クリックすると、値を入力できます。LFOは、ON・OFFの文字や波形をクリックすると希望の設定を選択できます。
 このエリアで右クリックすると、filtering処理を実行します。

・その他の機能

 Loadアイコン;波形データをロードします。

 Saveアイコン;現在の波形を保存します。必ず拡張子".wav"までファイル名に含めてください。

 White noiseアイコン;ステレオのホワイトノイズを読み込みます。

 Stereo/Monoアイコン;データがステレオの場合は足し合わせてモノラルに、モノラルの場合は波形をRサイドにクローンしてステレオにします。

 Playアイコン;波形を再生します。

 インディケータ;クリックすると波形再生時の音量を変えられます。

・各フィルタの説明

1)Low-pass filter(cut off)
 指定した周波数以上の周波数成分を切り捨てます。
 例;White noiseを波形として、From;1.0 to;2.0 、1.0Hz~20000.0Hzで指定すると、波形の1秒目から2秒目の間で、1Hzから20000Hzにかけてスペクトログラムの上部が黒くなるように周波数成分をカットします。

2)High-pass filter(cut off)
 指定した周波数以下の周波数成分を切り捨てます。
例;White noiseを波形として、From;1.0 to;2.0 、1.0Hz~20000.0Hzで指定すると、波形の1秒目から2秒目の間で、1Hzから20000Hzにかけてスペクトログラムの下部が黒くなるように周波数成分をカットします。

3)Band-pass filter(cut off)
 指定した範囲内の周波数成分のみ残して、残りの周波数成分を切り捨てます。
例;White noiseを波形として、From;1.0 to;2.0 、(上)440.0Hz~20000.0Hz、(下)440.0Hz~1.0Hzで指定すると、波形の1秒目から2秒目の間で、440Hzを起点に、上下に枝分かれして波形の外側が黒くなるように周波数成分をカットします。

4)Band-eliminate-pass filter(cut off)
 指定した範囲内の周波数成分のみを切り捨てます。
例;White noiseを波形として、From;1.0 to;2.0 、(上)440.0Hz~20000.0Hz、(下)440.0Hz~1.0Hzで指定すると、波形の1秒目から2秒目の間で、440Hzを起点に、上下に枝分かれして波形の内側が黒くなるように周波数成分をカットします。

5)Low-pass filter(numerical sequence)
 指定した時間範囲内で、高周波ほど振幅が小さくなるように周波数成分を弱めます。0が何もしない状態、それ以上の正の値がフィルタリングの強さを示します。
 例;White noiseを波形として、From;1.0 to;2.0 、0~2で指定すると、波形の1秒目から2秒目の間で、右下がりになるように高周波成分ほど大きく振幅が減少します。

6)High-pass filter(numerical sequence)
 指定した時間範囲内で、低周波ほど振幅が小さくなるように周波数成分を弱めます。0が何もしない状態、それ以上の正の値がフィルタリングの強さを示します。
 例;White noiseを波形として、From;1.0 to;2.0 、0~2で指定すると、波形の1秒目から2秒目の間で、右上がりになるように低周波成分ほど大きく振幅が減少します。


・ご注意!
 使い方によっては、ゼロ秒から必ず連続になるように時間範囲を設定しながらカットしていかないと、波形が不連続になり、再生時に「ブツッ」というノイズが入る場合があります。
 特に5)、6)の数列のフィルタはこの性質が顕著で、もし途中で何もしない時間帯があっても、必ず0~0の度合いでカットしないと波形がつながりません。ご注意ください。

・使用例1 レゾナンス

 Cut offタイプのLow-passとHigh-pass filterで、任意波形にレゾナンスをかけることができます。

 やり方(例);
 1)ノコギリ波形が440Hzと仮定して、0.0秒から0.5秒の間で、1.0Hzから20000.0Hzに駆け上がるように、Low-passフィルタで倍音をカットし、これを一度.wav形式で保存します。
 2)次に、このカット済みの波形を、更に、約0.01秒のタイムラグを作り、今度はHigh-pass filterでカットします。スペクトログラムの左端が右上がりの線状になります。つまり、時間範囲を0.01秒から0.51秒に変え、周波数範囲はそのまま、波形の下部分をカットします。
 3)更に、High-passフィルタのまま、周波数範囲を20000.0Hz~20000.0Hzに設定し、0.51秒から波形の最後までの間の音をすべてカットします。これを、先ほどと同様に.wav形式で保存します。
 4)Audacityなどの波形編集ソフトで、この二つを足し合わせて合成するか、またはサンプラーに2波形を取り込んで発音させます。

 これで、レゾナンスのかかったノコギリ波形のリード音の出来上がりです。サンプラーで鳴らすと、こうなります(使用ソフトウェア;Reason Lite 10、リバーブ・イコライザ使用)。



 サイトの扉ページで鳴る音も、これと同じレゾナンスをかけたノコギリ波形のサウンドです。

・使用例2 ドラムシンセサイザ

 様々な打撃音の倍音を操作して、人工のドラム・パーカッションサウンドを作り出すことができます。

 肝心の音ネタですが、魔王魂様のサイト(https://maoudamashii.jokersounds.com/)から、バスドラムとスネアドラムの音を拝借しました。この場を借りて御礼申し上げます。

 まず、右の図1のように、Band-eliminate-pass filterでバスドラムの波形に空白をつくり、バスドラムの音程が上がったようにし、.wav形式で保存します。
音はこちら↓



 同様にして、今度はLow-pass filter(cut off)で底辺当たりの光っている部分(低音の打撃音)の成分を取り出して、同様に.wav形式で保存します。
音はこちら↓



 また、スネアドラムの音を取り込み、こちらは図2のようにHigh-pass filterで低音成分をカットし、.wav形式で保存します。
音はこちら↓



この二つ(スネアドラムのノイズ成分とバスドラムの打撃成分)を組み合わせると次のようなドラム音になります。



図1
 これら二つのドラム音でリズムを刻むと次のような音になります。音程は変えてあります(使用ソフトウェア;Reason Lite 10。リバーブ・イコライザ使用)。

(※お詫び;サイト開設時に間違ったデータをアップロードしてしまい、2019年6月4日に正しいデータに差し替えました。ご迷惑をおかけしまして申し訳ありません。ここに、謝罪してお詫び申し上げます。)
図2